プラスチック(熱可塑性樹脂)の「結晶性樹脂」と「非晶性樹脂」の違い

熱可塑性樹脂、いわゆるプラスチックは、結晶構造を持つかどうかで「結晶性」と「非晶性」の2つに分類することができます。そして、この構造の違いは、プラスチックの性質や特性に大きな違いをもたらす重要なポイントです。
たとえば、内部に薬剤が入り込みにくい結晶性樹脂のほうが、非晶性樹脂より薬品に対する耐性が強い傾向にあります。そのため、薬品などをいれる容器には、結晶性樹脂であるポリエチレンやポリプロピレンがよく使われています。一方で、内部に薬品が入り込みにくい結晶性樹脂のその特性は、塗装性や接着性の低さにもつながります。逆にその特性をいかして、結晶性樹脂は接着剤の容器や剥離フィルムに使われることが多いです。