もみ殻を原料とするバリア材料

スウェーデンで包装用に新しい植物由来のバリア素材が開発され実用化を目指しています。ヘミセルロースの含有量が木材と比べて40〜50%と高い大麦や小麦のもみ殻を原料として使っています。この中のキシランを利用しています。副産物からキシランを抽出分離、添加物を加えて粉末化したものを水性コーティングによって紙基材の上に塗布します。塗布されたバリア素材の上にPEを押し出しコーティングをして、多層基材に水蒸気バリア性能やヒートシール性を付与することができます。この酵素バリア性は、EVOHやPVDCに匹敵するといいます。アルミ蒸着の置き換えも可能で、保香性にも優れています。また、食品包装への再生古紙利用が進むにつれて、古紙のインキ層に含まれている鉱油成分の最も内側の層へのマイグレーションを防ぐ効果も認められています。